モバP「楓さんにも弱点とかってあるんですか?」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:37:28.04 ID:PYY+Ds+F0 

楓「弱点、ですか」 

P「ええ」 

楓「その……つまり、どういう事でしょうか」 

P「楓さんも巷で『楓さんつよい』『かてない』など言われて久しいですが」 

楓「初耳ですね」 

P「そういった、正に偶像的なイメージも行き過ぎると良くありませんので」 

楓「なるほど」 

P「ここは一つ、親しみやすい一面もアピールしていきたいなと」 

楓「分かりました」 

P「分かって頂けましたか」 

楓「そういう名目で、私の事をもっと知りたいんですよね」 



P「……」 

楓「……」 

P「まぁ……」 

楓「正直な所も素敵ですよ」 

P「どうも」

2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:42:06.95 ID:PYY+Ds+F0 

P「と、言うかですね」 

楓「はい」 

P「本当にあるんですか、弱点」 

楓「あら。私にも弱点くらいありますよ?」 

P「長年の付き合いですが、パッと思い付かないんですよね……」 

楓「ふむ」 

P「歌は上手いですし、ファンの皆さんとの交流も大切にされますし」 

楓「ふむふむ」 

P「いつ見てもお洒落ですし、ふとした横顔に思わず見とれちゃいますし」 



楓「……」 

P「微笑んだ時とか、もう、凄いですし、そもそも綺麗ですし」 

楓「……あ、あの」 

P「アイドルとしての考え方も……どうかしましたか?」 

楓「そういうのは、これ以上は、ちょっと……弱いので」 

P「そういうの……?」 

楓「ともかく、ダメです」 

P「はい」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:45:57.60 ID:PYY+Ds+F0 

楓「弱点……弱いもの…………あ」 

P「何かありましたか?」 

楓「ふふっ……弱いと言えばですね。ワ」 

P「あ。楓さんの事ですし、『ワインにはよわいんです』……とか? なんて、はは」 



楓「……」 

P「楓さん? どうかしましたか?」 

楓「いえ……」 

P「何だか、すごく傷付いたような顔をされてますが」 

楓「何でも……何でも、ありません」

4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:50:41.73 ID:PYY+Ds+F0 

P「じゃあ、例えば……そうですね、ホラーの類ですとか」 

楓「ホラー、ですか」 

P「ええ。大抵の女性は苦手かと」 

楓「うーん……あ」 

P「思い当たる節が?」 

楓「プロデューサー。試しに怪談を語ってみるのはどうでしょう」 

P「ん?」 

楓「ほら、私が怖がるかもしれませんよ」 

P「ホラーだけに」 

楓「……そうです」 

P「……意識してなかったんですね」 

楓「こほん。ともかく、ものは試しという事で」 

P「まぁ、いいんですけどね」 

楓「さぁ、どうぞ」 

P「ええと……これは、昨年の梅雨に友人が経験した」 

楓「きゃあっ」

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 01:52:08.71 ID:PYY+Ds+F0 

P「……」 

楓「……」 

P「楓さん?」 

楓「怖いです」 

P「まだ何も語っていませんが」 

楓「怖くて怖くて、こうして抱き着いていないと震えてしまうんです」 

P「……」 

楓「……」 

P「……」 

楓「……よし」 



P「楓さん?」 

楓「どうかしましたか?」 

P「いま、何か呟きませんでした?」 

楓「いえ、私は特に……霊的なものかもしれませんね」 

P「霊的なもの」 

楓「はい。こわいです」 

P「……」 

楓「……ふふっ」 

P「楓さん?」 

楓「何ですか、プロデューサー?」 

P「苦手なんですよね? おばけ」 

楓「はい。か弱い乙女ですから」

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 11:39:09.79 ID:PYY+Ds+F0 

P「えー、引き剥がすのに二分たっぷり掛かりました」 

楓「か弱い乙女ですので」 

P「……それで、他にも弱点が?」 

楓「そうですね……私、蘭子ちゃんにはめっぽう弱くて」 



P「楓さん」 

楓「どうかしましたか?」 

P「『弱い』の意味合いが若干ズレてきてませんか?」 

楓「試してみない事には分かりませんよ」 

P「……一理ありますね」 

楓「よし」 

P「ん?」 

楓「いえ」 

P「ええと……あ、もしもし蘭子ちゃん? うん。いま大丈夫?」 

楓「……」 

P「いや、実は頂きもので美味しいチョコレー……え? うん。慌てなくていいよ」

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 11:43:20.23 ID:PYY+Ds+F0 

蘭子「甘美なる漆黒の欠片よ」 
(あまーい) 

P「それは良かった」 

楓「……♪」 

蘭子「我が身を童と侮る気か」 
(撫でないで) 

楓「ごめんなさい。この手は後でうんと叱っておきますので」 

蘭子「うむ……おいしー」 

楓「……♪」 

P「……」 



蘭子「いざ、再び翼を広げるとしよう」 
(じゃあ、戻りますね) 

P「うん」 

蘭子「我が名を喚ぶならば贄を忘れぬ事ね」 
(またお裾分けしてくれたら嬉しいです) 

P「分かった」 

蘭子「ばいばい」 

楓「ばいばーい」 



楓「ふぅ……」 

P「満足げですね」 

楓「はい。やっぱり蘭子ちゃんには弱いですね」 

P「そうですか」

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 11:45:53.69 ID:PYY+Ds+F0 

楓「うーん……弱点とは少し違うかもしれませんが」 

P「ええ」 

楓「アイドルの皆さんを見ているとですね」 

P「はい」 

楓「もう少し……この辺りに、ボリュームが欲しかったな、と」 



P「……」 

楓「ほら、やっぱりアイドルには女性らしさも」 

P「弱点なんかじゃありません」 

楓「……プロデューサー?」 

P「確かに野郎は……楓さんには女性ファンも多いですが、その辺りに目が行きがちです」 

楓「……」 

P「ですが、数字がどうこうではなく……楓さんはすらりとしていて、とても……魅力的です」 

楓「……プロデューサー」 



楓「そこまで力説されると、少し恥ずかしいです」 

P「すみません」

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 11:52:02.76 ID:PYY+Ds+F0 

楓「弱点と言えば」 

P「はい」 

楓「私、確か冷え性だった気もします」 

P「冷え性って、気がするとかいった具合のものでしたっけ」 

楓「まぁ、細かい事は置いておいて」 

P「細かいですかね」 

楓「この手も、すっかり冷えているんですよ」 

P「なるほど」 

楓「どうぞ」 



P「……」 

楓「どうぞ」 

P「……では」 

楓「ん」 

P「……」 

楓「どうですか?」 

P「すべすべです」 

楓「ありがとうございます」 

P「……」 

楓「……」 

P「……本当に、すべすべです」 

楓「ふふっ。プロデューサーの手、あったかいです」

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 11:55:23.92 ID:PYY+Ds+F0 

楓「プロデューサー。どうかこのままで、聞いてくれますか」 

P「……もちろん」 

楓「こうして触れて頂いて、改めて気付いたんです」 

P「……」 

楓「私、けっこう寂しがり屋なんです。しばらく触れられないと、人肌が恋しくて、恋しくて」 

P「……楓さん」 

楓「差し伸べてくれた手の温かさに、つい、甘えちゃうんです」 



P「……」 

楓「……ぁ」 

P「……それは、困った弱点ですね」 

楓「ふふっ……プロデューサーは、腕の中まであったかいですね」 

P「そう、ですか?」 

楓「ええ。寂しがり屋の、甘えたがり屋は……こういう人に、めっぽう弱くて」

18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 11:57:07.05 ID:PYY+Ds+F0 

楓「……」 

P「……」 

楓「プロデューサー」 

P「何ですか、楓さん?」 

楓「この弱点だけは、あなただけの、秘密にしてほしいんですけれど」 

P「ええ」 

楓「実は私、とっても……とっても弱いんです」 

P「……何に、ですか?」

19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 12:00:01.84 ID:PYY+Ds+F0 



「オオカミ」 


20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 12:08:16.81 ID:PYY+Ds+F0 

― = ― ≡ ― = ― 



「――っや、ぁ……! ダメ……っ!」 



「っ、はぁ……っ!」 

「そこ、そこは……ぁ!」 

「っ、ダメ、ダメって……っく! 楓さん、っ、それ、ばっかじゃ……ないですか」 

「ん……ゃ、ダメ、本当に……ほん、っあ、ダメ、っ……!」 

「っ! ここも、弱いん……っですか」 

「あっ……ん、んんっ……や、っあ!」 

「ぅあっ、く……っ! 楓、さんっ……!」 

「やっ……それ、ダメ、あぅっ……ん、んっ! ぁ――」 


21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 12:21:09.37 ID:PYY+Ds+F0 

― = ― ≡ ― = ― 

楓「……ズルいです、プロデューサー」 

P「……ズルい?」 

楓「ダメって言ってるのに、弱いところばっかり」 

P「いや、だって」 

楓「だってじゃありません」 

P「すみません」 

楓「抱き締めてくれたら許します」 

P「……では、失礼して」 

楓「ふふっ」

22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 12:28:19.20 ID:PYY+Ds+F0 

楓「……」 

P「……」 

楓「ところで、プロデューサー」 

P「はい」 

楓「一つ伺いたいんですが」 

P「何でしょう」 

楓「プロデューサーにも弱点ってあるんですか?」

23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 12:30:15.36 ID:PYY+Ds+F0 



「……分かってて訊いてるでしょう――楓さん」 

「……ふふっ」 


24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/01/03(水) 12:31:26.41 ID:PYY+Ds+F0 

おしまい